チャレンジ!!上級者向けクラピア育成術
01.選択性除草剤って何?
除草剤は草を枯らすことを目的として散布する薬剤ですが、効き方もいろいろあります。
まず最もポピュラーなのが、今生えている草に散布して草を枯らす茎葉処理剤があります。文字通り、植物の茎や葉に薬剤を直接散布して植物を枯らします。
茎葉処理剤には、地上部の薬剤がかかったところだけを枯らす薬剤と、薬剤の効果を根まで運んで根まで枯らす薬剤があります。
茎葉処理剤の他に、今地上部の草は出ていないが、種で存在していて種から発芽して出てくる草があります。その種が発芽した時点で弱らせて草にさせない薬があり、それを土壌処理剤と呼びます。地面に散布します。
茎葉処理剤は茎葉には効くが種には効かない、土壌処理剤は種には効くが茎葉には効かない、というのが一般的ですが、中には茎葉処理剤と土壌処理剤が混ざった両方の効果を期待できる薬剤もあります。
除草剤は1剤ですべての草を刈らせるものはありません。草の種類によって効くもの、効かないものがあるため、草の種類から覚える必要があります。
草には、大別して1年で枯れて種を落とし翌年再び種から生まれてくる1年草と、冬に刈れても地上部が枯れたり休眠しているだけで地下茎が生きていて再生してくる多年草とがあります。
もう一つの分け方として、イネ科雑草、広葉雑草に大別できます。クラピアは広葉植物です。
草の種類、除草剤の種類と効果を正しく理解した上で、除草剤を用いることが大切です。
選択性除草剤とは、作物と草に同時に薬剤を散布しても、草だけ枯れて作物は影響が出ないものをいいます。
作物が持つ酵素が薬剤の成分を影響のない成分に分解するのに対して、草は分解酵素を持たないので枯れるという仕組みです。
除草剤が阻害作用を及ぼす生体内成分を草が持つのに対して、作物にはそういった生体内成分が存在しないから枯れない、という仕組みです。
それら個々の草や作物の酵素や生体内成分を分析して開発・製品化されるのが除草剤です。
草と作物を同時に枯らしてしまうものを非選択性除草剤といいます。
これを応用すればクラピアだけを残して雑草だけを枯らすことができます。
※出典:農薬工業会
https://www.jcpa.or.jp/qa/a4_09.html
02.除草剤はどうして草を枯らすの?
今日使われている除草剤には、植物の生長や体の維持に欠かせない光合成を阻害する薬剤、植物の成長ホルモンを撹乱する薬剤、光の存在化で活性酸素を生成させる薬剤、タンパク質を構成するアミノ酸の生合成を阻害する薬剤、脂肪酸の生合成を阻害したり細胞分裂を阻害したりする薬剤などがあります。
除草剤はそれぞれの草に合った効果を発現させて草を枯らしているのです。毒で枯らしている、ということではないのです。
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